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Westopolis ミッションクリアによる進み方 Stage 1 Stage 2 Stage 3 Stage 4 Stage 5 Stage 6 × × × ---- ---- ---- × Dark ---- ---- ---- ---- Here Normal ---- ---- ---- ---- × Hero ---- ---- ---- ---- × × × ---- ---- ---- Mission Rank A Rank B Rank C Rank D Clear condition Next Stage Character Hero 30000 25000 15000 5000 ブラックアームズの撃破 Lethal Highway ソニック Normal 32000 28000 20000 10000 カオスエメラルドの入手 Glyphic Canyon -------- Dark 30000 25000 15000 5000 GUNの兵士・メカの撃破 Digital Circuit ドゥームズ・アイ Rank EはRank Dのスコア以下 Basic Data ブラックアームズのレーザーが常に降り注いでいる都市。 レーザーの爆発に巻き込まれるとダメージだが、ダッシュしていれば問題はない。が、Hero,Dark共に敵の全滅が目的なので当たることがある。レーザーの爆発が起こる前には効果音と共に黄色い光が上に向かってのびるので、見えたら近づかないようにするといい。 Enemy Enemy Weapon GUN兵士 拳銃・短機関銃 ビートル 短機関銃 ゴールドビートル なし ブラックウォリアー ライトショット・フラッシュショット ブラックウィング なし
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AKB0048設定資料 完全版 ムック発売日:4月27日 アニメ制作のサテライト発行による「AKB0048」のコンプリートな設定資料集が登場! 「AKB0048」の世界を余すところなく堪能出来ます! 斬新でダイナミックな「AKB0048」の世界を彩った、美しい美術背景。 next stageで登場した新たな衣装の数々。 あの総選挙ポスターのラフ案等、300ページを超える大ボリュームでお届けです! ファンには見逃せない1冊。 ここを編集 2013年1月放送開始。AKB0048の続編。 http //akb0048.jp/ 原作・総監督 河森正治 企画・監修 秋元康 監督 平池芳正 シリーズ構成 岡田麿里 キャラクターデザイン 江端里沙 サブキャラクターデザイン・総作画監督 井上英紀、伊藤郁子、いとうまりこ 舞踊原画家 相澤昌弘 メカニックデザイン ブリュネ・スタニスラス 美術デザイン ロマン・トマ、ニエム・ヴィンセント、ルガル・ヤン 美術監督 伊藤聖 色彩設計 品地奈々絵 撮影監督 植田真樹、高橋こうじ CGIプロデューサー 橋本トミサブロウ CGディレクター 加島裕幸 CGアニメーションディレクター 崎山敦嗣 キャラクターモデリングディレクター 宮嶋克佳 モニターグラフィックス 石川寛貢 CGI特技監督 八木下浩史 特殊効果 垣田由紀子 編集 坪根健太郎 音響監督 明田川仁 音響効果 古谷友二 録音調整 安齋歩 音楽 高木洋、スワベック・コバレフスキ 原作・アニメーション制作 サテライト 脚本 岡田麿里 根元歳三 樋口達人 絵コンテ 河森正治 島津裕行 松田清 平池芳正 福田道生 小野勝巳 伊藤達文 演出 高島大輔 大野和寿 松田清 小高義規 伊藤達文 近藤一英 福島宏之 作画監督 井上英紀 伊藤郁子 いとうまりこ 山田裕子 今西亨 長坂寛治 大河内忍 塩川貴史 舘崎大 渡部由紀子 石田啓一 坂本俊太 大河原晴男 後藤麻梨子 山本真理子 丸英男 渡部貴善 吉岡敏幸 細川修平 佐々木一浩 森田実 内田孝 栗原基彦 畑智司 小山知洋 ■関連タイトル Blu-ray AKB0048 next stage VOL.1【初回特典有り】 AKB0048 アニメファンブック AKB0048設定資料集 完全版 AKB0048設定資料 原画集 ぴくりる! AKB0048 トレーディングストラップ プレシャスメモリーズ AKB0048 ブースターパック BOX ARカードダス Stage1 ~NO NAME 参上!~ AKB0048オフィシャルガイドブック フィギュアーツZERO 本宮凪沙 テーマソング 希望について type-B アニメ版 初回限定DVD付き AKB0048 40P特集号 クイック・ジャパン100 別冊spoon. 「AKB0048」渡辺麻友×堀江由衣、石田晴香×佐藤すみれ、河森総監督、平池監督総力取材号 コミック版 AKB0048 EPISODE0 1巻 特装版 コミック版 サブロウタ・天之ひるめ/AKB0048ハート型オペレーション マイクロファイバーミニタオル 本宮凪沙 きゃらスリーブコレクション AKB0048 東雲楚方 フィギュア・ホビー:AKB0048 河森正治 ビジョンクリエイターの視点 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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NEXT STAGE (仮)の謎 Q.タイトルとストーリーはどうなる? 第2部タイトルは今のところ不明。ストーリーは、 第1部で語られなかった各キャラのエピソードを 番外編として公開しつつ第2部に移るようだ。 (2009年秋のバトルトーナメントか、2010年に 入ってそのまま新展開かは不明) なお、第一部としては既に完結している筈なので このまま何も無い可能性も大きい。 A.続報を待て。上記仮称は07年更新時の画像に 「LET S GO NEXT STAGE!!」とあった為。 なおコミケ73時期に変わっていたTOP画像が74時期の更新で 再び戻っているのは(急かすわけではないが) 継続の意思があると思いたい。 Q.新しく登場する人物は? 流星(りゅうせい)町ぼうえいぐみ モチーフ・流星群 エース・獅子里 流華(ししざとるか) 身長128cm 体重24kg 総合 攻撃力 防御力 スピード 術力 体力 485 130(B) 110(B) 150(B) 0(C) 95(C) 使用武装 ブレード×2 必殺技 不明 他 ペルセウス座、白鳥座、四分儀座 の3人 長柄(ながつか)町ぼうえいぐみ モチーフ・長物武器 エース・槍牙 貫代(そうが かよ) 身長125cm 体重19kg 総合 攻撃力 防御力 スピード 術力 体力 515 210(A) 140(B) 45(C) 0(C) 120(B) 使用武装 槍 必殺技 不明 他 薙刀、長巻、斧槍 の3人 四天王寺(してんのうじ)ぼうえいぐみ モチーフ・四方天 エース・持国 天音(もちくに あまね) 身長127cm 体重21kg 総合 攻撃力 防御力 スピード 術力 体力 530 95(C) 140(B) 180(B) 50(C) 65(C) 使用武装 剣、珠 必殺技 不明 他 増長天、広目天、毘沙門天 の3人 忍出(しので)町ぼうえいぐみ モチーフ・忍者流派 エース・伊賀崎 朱梨(いがさき しゅり) 身長126cm 体重20kg 総合 攻撃力 防御力 スピード 術力 体力 495 165(B) 35(C) 220(A) 0(C) 75(C) 使用武装 {巨大手裏剣、忍者刀 必殺技 不明 他 甲賀、風魔、服部 の3人 銃ヶ崎(じゅうがさき)ぼうえいぐみ モチーフ・銃器 エース・拳持 火花(けんもち ひばな) 身長124cm 体重20kg 総合 攻撃力 防御力 スピード 術力 体力 490 80(C) 15(C) 255(A) 0(C) 140(B) 使用武装 2丁拳銃 必殺技 不明 他 散弾銃、狙撃銃、擲弾銃 の3人 他に、 猫ノ宮(ねこのみや)町ぼうえいぐみ モチーフ・ネコミミ 姫桜(ひめざくら)町ぼうえいぐみ モチーフ・お嬢様 A.活躍予定は未定。 Q.V2強化服ではバトルトーナメントに出られる? 「各町に支給された素材のみで構成する事、追加パーツによる改造不可」が ルールとしてあるので、従来のVer.1強化服しか使えない筈で、 Ver.2は上部組織の管轄外で造られた「ともみが開発したバージョンアップ版」 なので出られない可能性が。出るとしたらジェットブリンガー、ダブルクロー改、 クリムゾンマフラー、朱雀砲改の特殊弾機能は追加パーツとして切捨て、 スーツのエネルギー効率のみ改良した、言わばVer.1,5ならば可能か? A.この後の展開による。 Q.新展開の鍵はガイバーたんが握っている?! 遥か昔に突如現れた超科学、黄龍の間に存在する10数基の調整槽、 親衛隊の胸にある力の源である宝玉などを考えると、恐らく黄龍の一族に 関わっていたのは降臨者(便宜上こう表記)=異星人集団である可能性が高い。 だが、戦闘員である獣化兵が出ない理由は初期設定(連載時の第1話)の 「謎の怪人たちによる誘拐」が世情の変化により出せなくなった事が理由と思われる。 A.特撮エース誌上に作者公認で描かれていたのでリスペクトされている? 2009年12月31日11時41分04秒
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「リザインかぁ?ほら認めちまえよ小娘ぇぇ!!今みっともなくゴメンナサイ許してぇぇえって妾に泣いて縋ったら天国にイかせてやるぜぇぇぇ?!」 「ですからお嬢様、言葉遣いはもう少し品よくお願いいたします」 「くっくっく、すまぬすまぬ。こやつのほぞを噛んだような顔が愉快でたまらなくてな?ひゃーっひゃっひゃ、その顔をもっと苦悶の色に染めてみたいものよ。くっくっくっく!」 あと少しというところで畳みかけたチェックをすべて赤で否定され、戦人と縁寿は悔しげに顔を背けた。 「妾は魔女だが鬼ではないぞ?そなたがこう、目を潤ませて魔女ベアトリーチェの名を讃えれば、望む夢も存分に見せてやろうというもの。どうだ?」 ベアトリーチェは膝をついた縁寿の顎を煙管の柄でクイとあげさせた。 魔女の赤に反論を失ったものの、縁寿の瞳はまだ屈服には至らない。 「ふん」 揺るがぬ縁寿の眼光にむしろベアトリーチェは愉快そうに口端を上げた。 「縁寿!」 そのとき、後ろで立ちつくしていた戦人が縁寿を呼んだ。 そして振り向くより速く繋がれた手を引いて、二人は魔女の前から走り去った。 一瞬きょとんとしたベアトリーチェだったが、すぐに煙管をくるんとまわして強く振った。 火皿からは紫煙の代わりに一羽の蝶が現れ、黄金の鱗粉が空を旋回した。 「くっくっく、逃げろ逃げろ。どこまで疾走ろうとも篭の鳥。檻にぶつかって血を流してぎゃあぎゃあ鳴けばいいんだよぉ!イイ声でさぁ!ひゃっひゃっひゃっひゃ!!」 「……お嬢様」 ロノウェの苦笑と嘆きは、続く。 空間のねじれた回廊をひた走り、縁寿と戦人は辺りの気配をうかがってある一室に入った。 「逃げてどうするの!戻って仕切直さなきゃどうしようもないでしょ!?」 「ああその時はまたお前の力を借りるさ。アテにしてるぜ相棒ぉ」 「じゃあなんで逃げたの?」 「一度言い負けたからな。ゲームを白紙にする前に、あの悪趣味ヤローはまたドぎついプレイでこっちを弄ぶつもりだろうよ」 「だからって逃げても……」 「俺はこれから戻る」 「え……」 「だからお前は次のバトルまで隠れてろよ」 小さい頃にされたみたいにポンポンと頭を叩くように撫でた手が、離れる。 「待って!戻るなら私も!」 「少しは兄ちゃんらしいことさせてくれよ」 「兄さん!」 縁寿はきびすを返そうとした戦人の腕をとっさにつかんだ。 「もう……イヤなの」 鬼気迫る妹の声に、戦人はいましめを解くことができなかった。 「もう、置いていかれるのはイヤ……!どんな目に遭っても平気。一人じゃないなら耐えられるから!!」 「縁寿……」 縁寿は戦人の胸に飛び込んだ。昔、何度も抱きすくめられた大きな体は、もう頭一つ分ほどしか変わらない。 ずっとずっと大好きだった。将来は戦人のお嫁さんになるんだと言ったらママは笑ってた。パパはやめとけやめとけ泣かされるからとやっぱり笑ってた。 幸せな毎日だったのに。あの嵐の夜が全てをさらっていった。 「お願い、兄さん…」 唇が触れる。切迫した状況に緊張しているのか、戦人の唇は少し乾いていた。 「えん…」 非難の声も、拒絶の言葉も聞きたくない。縁寿はまた戦人の口をふさいだ。 戦人の乾きをぬぐうように、舌でペロペロと唇を舐めた。そのまま口をこじ開けて、無理矢理戦人の舌を絡ませる。 「ふぅ……ん、ちゅぱ……ちゅ……」 背徳心と戦っていた戦人の硬直が解けた。たがか外れたように戦人は縁寿をかき抱き、獣が獲物を喰らうように獰猛に口づけをした。 「ん……はぁ、兄さ……ぁん……!」 体の奥がジンジンする。衣服をまとっているのがもどかしい。密着する戦人の下肢は既に熱くたぎっている。 戦人のザラザラした舌が首筋を這った。その間にも剥かれた服の下の双丘がぷるんと揺れた。 兄さんが、私の胸を弄んでいる。 何度想像で触れられただろう。兄におっぱいを揉まれて、乳首を噛まれ、兄と一つになることを考えて自分を慰めた。 それがこんなふうな形で叶うなんて。 「あん、あっあっ、はぁっもっとぉ!兄さん、ばとらにいさん、もっとしてぇ!」 「もっと何をしてくれって?」 乳首から唇を離し、戦人がにやにやと笑む。 「もっと縁寿の乳首いじってぇ!いっぱい吸って!兄さんの舌が、き、気持ちいいのぉ!!」 「縁寿はヘンタイだなぁ」 そう言いながらも、戦人は縁寿の乳首を甘噛みする。 「あん!い…いいよお……っ」 「久しぶりに会ったらこんなけしからんオッパイになっちまって……相当色んな男に揉まれたんだろうなぁ。そうなんだろ?」 「んん…っ……ちがう……わ、わたし、初めてなの……!こんなことするの、兄さんがはじめてなのぉっ」 「ほんとかよぉ?」 戦人はスカートの中に両手を這わせ、縁寿の尻をやわやわと揉んだ。両中指がショーツの中程に当たり、縁寿はビクンと跳ねた。 「ふぁ…!あぁっ」 お尻を優しく触られるだけでもゾクゾクするのに、下着越しに入り口を撫でられ、それだけでイきそうになった。 「(気持ちいい…はやく、脱がして……じゅぽじゅぽしてほしい……おにいちゃん、おにいちゃんの、はやくえんじぇにちょうだいよぉ……!)」 しかし戦人は縁寿のはやる劣情を知ってか知らずか、なかなか下着を脱がそうとはしない。 布を通してクリトリスが硬くなる。戦人はしばらくじらすようにショーツのラインを撫でると、急に花芽を引っ掻いた。 「あっ!!ふぁ……あぁ……っ」 「ん~?ぱんつがびちょびちょだぜ。やらしいなぁ縁寿は」 「んんぅ……っ」 まるで言葉が形を成して膣をえぐるように、戦人の責め苦が子宮を刺激する。 アソコがもうジンジンして痛いくらいだ。 「お願い……!我慢できないの、おにいちゃん………」 縁寿は自らショーツをずらし足下に落とすと、放るのももどかしく片足だけを抜いた。 「めちゃくちゃにしてぇ……っ!」 戦人に尻を向ける形で縁寿は前屈みになり眼前のカーテンをつかんだ。 ぐちゃぐちゃに濡れた膣からは透明な蜜が太ももを流れて床に垂れる。 戦人は縁寿の尻の前で膝をつくと、小陰唇を舌で掻き分けて蜜をすすった。 「ぢゅ、ぢゅる、んん、ちゅううぅぅ」 「!あ、あ、あん、あん、あぁん!んぁ…ふぅ、あっ、あん、ああんっ……やぁ、おにいちゃんが、わた、わたしの、舐めてるよぉ……っ」 「ちゅ、ちゅうう、ぢゅう……ああ、舐めてるぜ。ぢゅう、ちゅ……いやらしい妹の粗相を片すのは兄貴の役目だからなっ」 「ふぁあ、動いてるぅぅ、おにいちゃんの舌が、わ、わたしのなか、ぐちゅぐちゅって、あ、ああ、あん、あん、ああん、や、おにいちゃん、わたし、せ、切なくなってきちゃうよぉ!!」 「足りないってか?お兄ちゃんは悲しいぜ。どうしてこんなに淫乱に育っちゃったんだろうな?」 戦人はびしょびしょになった口をぬぐい、空いた手で縁寿のクリトリスを引っ掻いた。 「ひゃあん!あっ、ああ……!ちょくせつはダメぇ、そこ、びんかんだから、わたし、わたしぃぃっ!」 戦人がクリトリスを攻めるたびに、縁寿の膣はヒクヒクと収縮して蜜を零す。 「ああ、はぁ、おにい、ちゃ、そこばっかり……おくも、いじってぇ、じゅぷじゅぷしてよぉ……!」 「ワガママだなぁ、縁寿は」 そう言いつつもまんざらではない顔で、戦人は膣の中に中指を入れた。 濡れそぼったそこは戦人の指を逃がすまいと、ギュウギュウ締め付けてくる。 「あぁ、あん、はぁ……あ、あ!そこ、そこぉ!ん…もっとおく…もっといじってぇ、いっぱい縁寿をいじめてぇぇ!!」 未通の膣は戦人の指二本でもきつい。それでも縁寿はさらなる快楽を求めて腰を振った。「んん……ああ、あ、あ……!おにいちゃん、おにいちゃんおにいちゃんおにいちゃんっ」 ひとしきり指のピストン運動を味わった縁寿は、とろんとうっとりした瞳で戦人を振り返った。 戦人も頷き、ベルトを外す。縁寿の尻をつかむと、ぎちぎちにみなぎったそれの先端を当てた。 「当たってる……おにいちゃんの、縁寿の入り口に当たってる……」 言葉に出すことで、縁寿はさらに子宮がうずくのを感じた。 「行くぞ」 「うん……っ」 ずず、と入ってくる男の陰茎に縁寿の体は歓喜した。が、入り口は初めての大きさに悲鳴をあげている。 「う……あ……!」 縁寿はつかんだカーテンを口に含み、噛んで痛みを紛らわせた。 「んん……ふぁ………おにいちゃんの……入ってきてる……」 ぶち、と下肢に痛みが走る。破瓜の血が、たらりと流れた。 戦人のモノはゆっくりと縁寿の奥深くをえぐり、いったん止まった。 「あ……、おっきい、よぉ……」 たくさんの愛撫で中を広げてくれていたお陰で、思ったよりスムーズに挿入は済んだ。 「うごいて、いいよ……?」 「じゃあ、ゆっくり行くぞ……」 ず、ずにゅ、ずっ 「あ……っああ、ああ、あん、はぁんっ……指とちがう……あ、あぁあああ、きもち、いい……! おにいちゃんのが、先っぽのが、あんっ……はっ、あぁっ、わたしの、ね、おく、おくを、ごりごりするのぉ………っ。 あん、あ、あん、あん、あぁん、い…イイよぉ……気持ちよくて、わたし、や、おかしくなっちゃ あん、あん、あっ……ああん、もっとぉ、もっとぉぉ、ぐりぐりってしてぇ、もっとおにいちゃんをかんじたいのぉ! おにいちゃん、ああ……、あん、ああん、ふあぁん!!」 「兄貴の、チンポでよがるなんて、縁寿はド変態だ、なぁ?」 「ふぁ……あん……あ、あん……あん、あっあっ、ああっ!……うん、縁寿はヘンタイなの、おにいちゃんのおちんちんで感じちゃう、だ、ダメな子な……の……はぁんっ」 「そんな、ド変態には、避妊なんか、必要ねぇなぁ?」 「あ、あぁん、らめぇ、なかは、らめぇなのぉぉぉっ」 本当は、膣内に欲しかった。戦人の出す全てを受け止めたい。奥の奥にちんぽ突いて戦人の精液をぶちまけて欲しい。欲しい欲しい。早く中に射精して欲しい。 「あん、あん、あん、ああ、ああっ……あぁぁぁん!」 ソノ ネガイ カナエテヤロウ 突然、場違いな女の声が降ってきて、縁寿は硬直した。 ふと、目の前を黄金の蝶が舞う。舞い散る桜のような瞬きが一つから無数に変わった直後、理解できない景色が目の前に広がった。 窓に飾られたカーテンはいつの間にか手から消え、縁寿は椅子の背を頼りに屈んでいた。 そして何故か後ろにいたはずの戦人が、目の前にいる。 それも全裸に首輪をつけられて、あの口汚い魔女に鎖で引っ張られていた。 あろうことか、屹立したペニスをベアトリーチェに素足で踏まれ、汁まで垂らしている。 「くっくっく。妹がヘンタイなら兄も兄よ。実の妹の痴態に欲情しておったぞ?」 グイと鎖を引っ張られると、戦人はうめいて目を伏せた。 「すまねえ、縁寿。すまねえ……!」 ちょっと待って。 戦人がそこにいるということは。今、自分の後ろにいるのは……自分と繋がっているのは誰? 「見るな!縁寿、見るなぁぁぁぁ!!」 戦人の制止も虚しく、縁寿は反射的に勢いよく振り返った。振り返ってしまった。 そこにいたのは、二足の山羊姿。 人間でさえないモノが、自分のナカに、いる。 初めてを捧げた相手が、もじゃもじゃの毛を縁寿の足にすり寄せていた。 「ひっ」 縁寿は前へと逃げようとした。が、山羊は縁寿の尻を離さず腰を振り始めた。 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!離して!抜いて!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 暴れる縁寿をものともせず、山羊はぴったりとくっついて腰だけを動かしている。 相手が望んだものでなければ、膣は硬く締まるばかり。オスにとってはたまらないかもしれないが、メスにとっても違う意味でたまらない。 「痛い、痛い、痛い、痛い、やだぁぁぁぁぁぁ!!」 ベアトリーチェは足の親指と人差し指で戦人のペニスをしごきながら、愉快そうに言った。 「それ射精してしまえ。娘のナカにたくさん出して、孕ませてしまえ。くっくっく!」 「いや、やだ、やだぁぁぁぁぁぁ!」 「元気な妾の家具を、たくさん産んでくれよ?ひゃはあぁぁぁぁぁっ」 ゲタゲタと笑う魔女の足が、ギュッと戦人のペニスをつまんだ。 「やだぁぁ、おっきくなってる、やだやだ、射精さないで!やだ、やだぁぁぁぁ!!」 びゅ、びゅ、びゅっ 山羊が縁寿の中で果てるのと、戦人が縁寿の顔に精を放つのはほぼ同時のことだった。 狂った宴が始まった。 山羊が列をなして次々に縁寿を襲い、戦人は七姉妹に射精直前に寸止めという拷問が繰り返された。 「縁寿……縁寿ぇぇぇ」 「……………」 「お姉様ったら杭のクセにニンゲンに突かれてるなんてかっこわるーい、でもおにあーい」 どれほどの時間が経ったか、飽いたベアトリーチェによって狂宴は終わりを告げた。 「降参するなら今度は本物の兄貴とヤらせてやるぜぇ?」 いやらしく笑む魔女を相手にせず、縁寿は衣服を纏いボタンをきっちりと閉めた。 そして、何事もなかったかのように無表情で卓につく。 「私はあんたを認めない。こんな世界も認めない。だから私は何もされてない。私たちが屈する理由はなにもないわ」 「なんだとぉ?」 不服そうに、ベアトリーチェはこめかみに皺をよせて煙管を握った。 「小娘がぁっ」 しかし縁寿は取り合わず、うなだれる戦人に渇を入れた。 「しっかりしてよ!みんなを救うには、私たちが頑張るしかないんだから!」 「縁寿……。そう、だな。悪かった。おっしゃ、気合い入れなおさねーとな!」 たちまち立ち直った二人に、ベアトリーチェは怒りに鼻をひくつかせたが、すぐに普段の不敵な笑みを浮かべると、卓についた。 「ニンゲンが!真の絶望ってもんを見せてやるよ!!」 『上等!』 二人は目を合わせ、互いに頷いた。 『復唱要求ッッ!!』 終 - 縁寿かっけー -- (名無しさん) 2009-01-13 14 08 59 これは良い緑寿 -- (名無しさん) 2009-03-23 21 41 28 緑寿カワイイ -- (名無しさん) 2009-08-31 22 54 57 あれだけされといて最後の復讐要求ッ・・・。 俺もう家具になってるわ -- (名無しさん) 2010-01-07 18 34 47 名前 コメント すべてのコメントを見る
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それぞれの場合/NEXT STAGE ケース1 東條悟と金居の場合 空も既に白み始めてきた頃に、その世界は本来の顔を見せ始めた。 朝焼けに煌く木々、磯の香りが漂う海。作り物か本物かはさて置き、その光景には誰しもが思わず見惚れてしまう物があった。 だというのに、その中で薄気味悪い笑みを浮かべ、ただただ整備された道路を進む青年が一人。 彼の頭には景色など微塵も入っていない、むしろ目障りなだけだ。彼の望みは、たった一つ。 参加者を皆殺しにする。自分がただ一人、本物の英雄として生きる事。 その望みを叶えられるのならそれ以外の物ははっきり言ってどうでもいいし、意に介する必要はない。 『一人の命と、十人の命。どちらかだけを助けられるとしたらどちらを助けるか。』 かつて恩師が聞かせてくれた問い。ある意味、自分の進む道を照らしてくれた問いだ。 だからこそ、――――――その問いの答えとして、今、自分がここに立っている。 故に、東條悟は進む。英雄になるために、歪んだ自分に気付かぬまま。 そして、その後ろから後をつける人影がもう一人――――金居。 彼は今、迷っていた。目の前の相手を殺すか、否かを。 殺すのは、割と簡単に出来る。変身すればすぐ終わるだろうし、ここからの位置でもライフルで頭を打ちぬくことなど容易い。 ただ、殺さずとも利用することは出来る……但し、対象が利用できるような人物ならば、の話だが。 利用できる可能性がある以上は、迂闊に手を出せない。代償は少なく、見返りは大きく、ギブ&テイクというものだ。 どう身を振ろうか考えながらちらりと東條を見、その瞬間、金居の表情が驚愕に染まる。 相手はこちらに体ごと向き、真っ直ぐこちらを見つめていた。あの位置からは見えていない、見えるはずないのに。 「早く出てきてよ、僕はいつでも準備は出来てるんだ。」 ……多少順番が前後してしまったが、気付かれてしまった以上仕方がない。 「……君は、この戦いについてどう考える?」 「――――分かりました。では、手筈通りに」 「うん、」 互いに会話を終え、歩みを進める。 しばらく歩いていると、三人の人影を見つけた……どれも異形の姿を持つ人外の存在ばかり。 こんなのがゴロゴロいるのかと少し頭を悩ませるが、自分の存在に気付いて思わず苦笑する。 最後にもう一度目線を交わす。双方とも用意は完了、残りは時を待つのみ。 ――――3、2、1。開始。 ◆ ケース2 橘朔也とゾル大佐の場合 ごそごそ、ごそごそ。もぐ、んぐ、ごくん。 狭いコンビニに物を漁る音と食べ物を咀嚼する音、そして飲み込む音が響く。 傍らには幾つものコンビニ弁当の箱、惣菜パンの袋、飲み物の入っていないペットボトル。ついでにデザートのカップまで転がっている。 ……ちなみに、弁当のパックには寿司とかかれた物が特に多かったことを記しておく。 この状態で、大の男が二人も――しかも片方はサングラスに黒服、もう片方は隻眼に軍服の――座り込んでいるのは些か奇妙かもしれない。 だが、当人に言わせればいたって大真面目なのだ、多分。 「つまり、この携帯というのは持ち運び出来る電話で、且つこの殺し合いの名簿も兼ねている訳だな。」 「ああ……んぐ……名簿に知り合いの名前が……もぐ……あるかどうか確認してみろ……ふぅ。」 説明しながら物を食べる手を止めない橘に一種の驚きと非難を抱きながら、ゾル大佐は名簿に眼を通した。 橘から聞いた名前、剣崎一真と志村純一。それぞれ彼の後輩と部下、聞いた限りではこいつも仮面ライダーとの事、油断は禁物だ。 続いては金居、城光。どちらもアンデッドとかいう怪物らしいが、ショッカーの科学力の前では恐れるに足らんな。 そして見知った名前が掠めていく。本郷猛と一文字隼人、忌々しい二人の仮面ライダー……何故か名前が二つある、表記ミスか。 死神博士……ヨーロッパ支部での活躍は耳にしている。本郷猛と互角に渡り合っている所を見ると、無能という訳でもないらしい。 ……最後の懸念はこの橘という男。自分の知らない時代から来たとは言え、仮面ライダーであることには変わりない――――……。 ――――少しだけ時は巻き戻り、場面は二人がコンビニに入った時点まで遡る。 アンデッド。それは太古の昔、地球上に君臨していた不死の生命体の総称である。 それぞれの生命体の始祖である五十二体と、どの生命体の始祖でもないジョーカーが二体。 総勢五十四体のアンデッドによる種の繁栄をかけた戦い、それがバトルファイト。 そして開放されたアンデッドと戦う戦士、それが橘の言う仮面ライダー達。 「……と、おおむねこんな感じでよかったか。しかし……腑に落ちんな。」 「何がだ?」 顎に手を当て考えるゾル大佐とは対照的に、両手に御握りを持っている橘というのは思わず力が抜けてしまう光景だ。 「配られた携帯やこのコンビニという場所、それに先ほどのバトルファイト……どれも私の与り知らぬ物だ。」 そういって、遠くを見つめるゾル大佐。だが、違和感は橘も感じていた。 このゾル大佐がとんでもない田舎者だとしても、それだけではどうしても説明がつかない。 「バトルファイトについては知らなくても無理はないが……このご時世に携帯やコンビニを知らないというのは少しばかりおかしいな。」 「いや、仮にそのバトルファイトとやらが本当にあったなら、我がショッカーが把握していないはずはない。 幹部クラスの私なら尚更だが……いや、ちょっと待て。今なんと言った?」 橘の発言に反応を見せるゾル大佐。 「……このご時世に携帯やコンビニを知らないのはおかしい、と。」 「つかぬ事を聞くが、橘。貴様が来た時代は、西暦何年だ?」 ……は? 橘は口には出さないものの思わず心の中で呟いた。まさか西暦も分からないのか。 と、ここで彼は思い出す。先ほど自分が感じた違和感を。 ――――…なんだこいつ、いつの時代から来たんだ…―――― 漸く、ゾル大佐が抱いている仮説を理解する。 「2008年だ。そっちはどうなんだ?」 「……1971年。」 「……やはりそういうことか。」 「ああ、どうやら我らには、多大なる時代のズレがあるようだな。」 そういうことだ。参加者は別々の時間からそれぞれつれて来られているという事……つまり、スマートブレインは、時間の流れに干渉する力がある。 俄かには信じがたいが、そうとしかいえない。ならば剣崎や志村も、自分の知る剣崎や志村ではないかもしれないということ。 「時代のズレがあれば互いの認識にもズレが生じる……どうしてこんな簡単な事に気付かなかったんだ。」 「仕方あるまい。時間を越えるなど、それこそショッカーの科学力でも難しい。」 「……さっきから言っている、ショッカーとは?」 「む、ショッカーを知らんのか!?ショッカーとは……」 ゾル大佐が、ショッカーの概要を橘に説明しようとしたそのとき。 ぐぅ~~~~~~~~~~~~~っっ。 と、ほぼ揃って二人は腹の虫が声を上げた。考えるのもいいが、それよりやることがあるのではないかと。 「……腹が減ったな。」 「……うむ。ショッカーの兵士たる物、常に万全の状態でいなければなるまい。」 どちらが先に動き出したか、二人は我先にとコンビニ内の食べ物を漁りだした。 ――――そして、冒頭の場面へとつながる。 「どうだ、知り合いの名前は居たか?」 どうやらそろそろ満足したのか、橘が食事の手を止める。それでもレトルトカレーをデイパックに詰めている辺り、まだ懲りない様子だ。 「……ああ、ショッカーにいる幹部と、敵対する相手が二人だ。」 「そうか……さっきも言ったが、そのショッカーとは何だ?」 橘の言葉に大佐は訝しげな顔をした。 「貴様、本当に聞き覚えがないのか?」 「すまない、全く。」 その答えにゾル大佐は落胆した。三十年近くの月日が経過していながら征服が完了していないという事は――――ショッカーの日本征服が失敗した事に他ならない。 自分も、名誉の戦死を遂げたのだろう。だが、軍人にとって恐れるのは死ではない。組織としての目的を果たせぬ事だ。 …………ならば、その死は無駄死にだッ!! 「決めたぞ、橘。私は……この地より必ず帰還し、ショッカーを復興させて見せる!!」 立ち上がり、瞳を輝かせ、右の拳を握ってゾル大佐は決意した。 その決意を聞いて、橘はこの男が強いと確信した。自分でさえ部下を失っていたのに、彼は組織の未来を知りながらそれに抗おうとしている。 ……内心、ショッカーとはなんなのかと聞けなくなった事を毒づいてはいたが。 「では行くぞ橘。」 「行くって?」 「決まっているだろう、生き抜くためには集団、つまりは自由に動かせる兵士が必要不可欠。それを探しに行くのだ。」 言うが早いかゾル大佐はテキパキと荷物を取り、橘を残して外へ出て行った。 「ま、待て!」 橘が急いで荷物をまとめて後を追う。そして……そこには誰もいなくなった。 ◆ ケース3 ダブルライダーとゴ・ガドル・バの場合 その頃、橘達から少し離れた小道、風をを駆けぬけ走り去る異形の影が三つ。 一つ――――仮面ライダー一号。人類の平和を守るため、その身を捧げた技の戦士。 一つ――――仮面ライダー二号。瞳に悪を許さぬ誓いを、紅き拳に魂込めた力の使者。 一つ――――ゴ・ガドル・バ。戦いに身を投じ、己を高める事を悦びとする古代の闘士。 「トォ!」 「フンッ!!」 放たれた一号の蹴りが、ガドルの持った杖によって阻まれる。これは戦いが始まった当初、ガドルが胸の突起物を変化させたものだ。 そのまま杖を振るって、一号を地に叩きつけようとするが、そこに二号の拳が飛んでくる。 「ライダーパァンチ!」 放たれた拳は左右両方。先に来た左の拳は勢いをずらして避けるが、続く右の拳は杖の所為で対応できずに直撃する。 腹部に流れてくる衝撃にガドルが顔をしかめ、その隙に二号が一号を助け出して距離をとった。 それを見て、ガドルは即座に次の行動に入る。杖を投げ捨て、新しい突起物を引き抜いて力を込める。 すると、両の瞳が緑色に変わり突起物が歪んでボウガンの姿をとる。ガドルの射撃体だ。 「なっ!?」 「拙い!」 二人が対応する前に引き金を引き、高出力のエネルギーをまとって矢が放たれる。 ダブルライダーは即座に逆反対に飛び退くが、僅かにタイミングが遅れて、一号の掌を貫いた。 「グァッ!」 「その程度なのか、リントの戦士とはッ!」 一号が苦悶の声を上げるが、今はこれしきの事に構っていられない。嫌がる体に鞭打ち、ガドルに向かって走り出す。 対するガドルは眼を紫色に変え、剛力体として一号と向き直る。手に持ったボウガンが大剣へと姿を変え、天高く振り上げられた。 その剣は、真っ直ぐ一号めがけて振り下ろされ、その仮面を叩き割―――― 「オオオオオ……ッ!?」 「仮面ライダーはそう簡単に負けん!」 ――――らなかった。一号は瞬時に先ほどの杖を取り、剣での攻撃を防いでいたのだ。 金属音が響く。攻撃を防がれるとは思っていなかった所為だろうか、その眼は大きく見開かれていた。 「残念だったな!」 ガドルが振り返る前に後ろからのライダーパンチが彼を捉えた。メキィ、と嫌な音が腹から漏れる。 その隙に再び距離をとり、一号は力の限り大地を蹴って飛び上がった。 「ライダー――――――」 空中で体を捻り、さらに前方一回転。マフラーが風に棚引き、星空に映える。 狙いを定められたガドルはそれを避ける様子もなく、寧ろ正面から受け止めようとしていた。 「――――――キィィィィィィィィィィッック!!」 急降下、銀色の風を切って数多の怪人を葬ってきた必殺キックが構えているガドル目掛けて突き進む。 「ウオオオオオオオッ!!」 紫色の眼を赤色に染め、格闘体となったガドルが真っ向から一号のライダーキックを掴む。 その力は決して止められるものではないが、捌ききれない訳でもない。 掴んだ足に捻りを加えて、反動をつけて空へと弾き飛ばす。 「グゥッ……!」 「本郷!」 飛んできた一号を二号が受け止め、多少足が地面にめり込む。つまり、それほど投げ飛ばされた際の衝撃が強いという事。 「一文字……すまん。」 「気にするな。それよりも、あのガドルとか言う怪人……」 「ああ……今までの怪人と比べ物にならないほどに、強い……ッ!」 本郷らしくない弱気な言葉に、一文字は軽く笑みを浮かべて肩に手を置いた。 「もっと自信を持て本郷。俺たちは改造人間、仮面ライダーじゃないか!」 「……そうだな!」 一文字の言葉で眼が覚めた。自分は、一人ではないのだ。 一人で足りないのなら――――一人で足りないのなら、二人でもう一度やればいい。 「そろそろ決着を着けるぞ……リントの戦士達よ!」 構えを取り、助走をつけてガドルは二人の下へと駆け出していく。 『行くぞ一文字!』 『あれだな、分かった!』 二人で顔を見合わせ極めて短時間で互いの意思を疎通する本郷と一文字。口には出さない電子頭脳による通信だが、互いの意思は強く伝わった。 一号、二号、ガドル。三者が全く同時に地を蹴り、闇夜の空に交差する。その影が形作るは、最早語るまでもない技の型。 「ハァァァァァァァァッ!!」 「「ライダーダブルキィィィィィィィッック!!」」 ガァンッッ!! カブトムシの力で打ち出される蹴りと超科学の生み出した両の蹴り、二つの蹴りが重なって爆発的な衝撃が双方を襲い、暴発した。 やがて、爆風と砂煙が辺りを覆い、何も見えなくなった――――。 ケースEX そして全ては一つに繋がる ダブルライダーとガドルの放った全身全霊の蹴り。 その波動と轟音は遠く響き渡り、この場に二組の新たな参入者を呼び込む事となる。 これは必然ではなくあくまでも偶然。ただ、この二組が近くにいただけ。 しかし、偶然といえど起こった出来事は噛み合った歯車のように回りだし、動き出す。 そして、在るべきことが起き、在るべき結果になり――――在るべき形へと戻る。 そこに立っているのが誰か。そこで倒れたのは誰か。それは終わるまで、誰にも分からない。 違いはたった一つ、生者か死者かの違いのみ。その違いは小さいように見えて、本当は果てしなく大きい。 ただ分かるのは、もうすぐ新たな戦いが始まり、そして終わりを迎えようとしている事。 ――――そして、全ては一つに繋がる。 ケース4 精密機械 砂煙が晴れ、視界が開けていく。 キックの激突から立つ事一分――――立っていたのは三人ではなく二人。 片方は一文字隼人。肩で息をしている彼の脇には、常に彼と共に激戦を潜り抜けてきた相棒が倒れていた。 「……ッ!」 ゴ・ガドル・バ。この場には、本郷ではなく彼が立っていた。全身の鎧がひび割れている物の、眼からまだ闘志は失われていなかった。 杖、ボウガン、大剣。どれも手元にないが、それなら作り出せばいい。そう思いまた突起に手を伸ばしたとき、状況が動く。 「ハッ!」 一切の無駄を廃した動きで放たれる満身創痍のワンツーパンチ。仮面ライダー二号の拳が風を切る。 ガドルはそれぞれの手で拳を受け止めるが、直後に膝蹴りを受け軽く怯んでしまう。 その勢いで二号は跳躍、手刀を構えて再び向かってきた。その隙にガドルは大剣を作り出し、両手で構えた。 キン、と金属が触れ合う音がする。だがガドルの持つ大剣と競り合っているのは二号の手刀が嵌めている赤いグローブ。 それほど二号の拳が研ぎ澄まされている事だろう――――事実、次の瞬間にはガドルの手から剣を奪い取っていたのだから。 「何!?」 「仮面ライダーを嘗めるな!」 奪い取った剣を地面に突き刺し、それを支えとして再び宙へと飛び立ち、空中で回転し右足をガドルめがけて突き出す。叫ぶのは勿論あの必殺技の名前。 「ライダーキック!」 ライダーパンチ、ライダーダブルキックと合わせて通算三つ目の必殺技を繰り出した。だが、まだ足りない。 先ほど本郷が言ったとおり並の怪人とは比べ物にならないほど強い。出し惜しみをしていたらこっちが負けてしまう。 相手もまだ勝つ気でいる。ならば、それと正面からぶつかり、勝って見せる。 「ウオォォォオオォッ!!」 咆吼を上げ、体中のエネルギーを足に込め、突きつけた。 少しだけ、足が前に進んだ気がする――――今は、それだけで十分だ。力の二号の名は伊達じゃないッ!! ガドルの装甲が少しづつ剥がれ、ひび割れていく。驚愕に眼を見開いているが、今更もう遅い。 「――――ッ!!」 最後の最後で体をずらし、胸部にあった足を無理やり左腕に持っていく。ベキリ、と嫌な音が響き渡る。 二号の紅いブーツが、ライダーキックがガドルの左腕を蹴り砕いた。それは放物線を描いて飛び、切断面からは止め処なく血を流している。 左腕を失い、意識が消え失せそうになっていたが、ガドルはまだ生きていた。 落ちた腕をワンアクションで咥え、残った右腕で二号を倒そうと拳を握る。だが、その願いは届く事がない。 「……何、だと!?」 体を覆う黒い装甲が軋み、僅かな脈動の後一瞬で人間の姿へと戻ってしまう。 この時のガドルには知る由もなかったが、首輪の制限により変身、及び全力での戦闘が出来るのはたった十分間のみ。 激戦は、十分程度で決着が着く物ではなかったのだ。元よりダブルライダーのスペックはそれぞれガドルと同程度、それを切り抜けるのは至難の業ではない。 但し、首輪の制限を受けているのは二号も同じ事。元の手に戻った体を見て、一文字が驚愕している。 その隙に全力で走る。逃げるのは多少忍びないが、それ以上に抵抗をしないリントを襲わないという彼のゲゲルに反するからだった。 そして何より――――自分から腕をもぎ取るほど強いリントの戦士がいるとは! ガドルの心は歓喜で溢れていた。 ここにはクウガや究極の闇以外にも自分を満足させてくれるリントがいる。そう思うと自然と足取りは軽くなった。 故に心の中で、彼はあの二人と再戦を誓う。まずは傷を癒してから――――闘争は、始まったばかりなのだから。 状態表 【黎明】【G-2】 【ゴ・ガドル・バ@仮面ライダークウガ】 【時間軸:ゴ・ジャーザ・ギのゲゲルを開始後】 【状態:二時間怪人体に変身不可、左腕の肘から先を破損。】 【装備:なし】 【道具:破損した左腕】 【思考・状況】 1:リントの戦士を倒す。 2:再びあの二人と戦う。 備考 ※ガドルは自分にルールを課しているため、抵抗しないただのリントには攻撃しません。 「……グゥッ!」 ガドルを逃してしまった事に憤りを隠せない一文字。 変身が解けてしまった事も疑問だが、それよりもガドルを追いかけられない自分が憎い。 ちらりと本郷を見やる。よほどダメージが大きかったのだろう。一先ず、安全な場所へ―――― ダキュン! 刹那、一文字の頬を掠めて鉛の玉が飛んできた。 身を翻して構えるも、追撃がやってくる気配はない。だが振り返る事もなく感覚を研ぎ澄ませた。 頬を伝う血を拭わずに地面の弾を確認した。弾の口径から見て相手の獲物は恐らくライフルだろう。 そして、物陰から狙撃しているという事は殺し合いに乗っているという事だ。怒りを込めた瞳で、弾が飛んできた方向へと振り返った、その瞬間。 「待てッ! 大丈夫か!!」 それを吹き飛ばすほどの大声が、その場に駆け込んできた。 ◆ 再び時は巻き戻り、キックの激突が起こった直後。 キックの轟音は周囲のエリアほぼ全域に響き渡り、それは橘とゾル大佐の耳にも届いていた。 「大佐!」 橘の言葉に頷く暇もなく、ゾル大佐の足取りは加速する。まるで何かを探しているかのように。 置いていかれまいと必死に追いかけているが、訓練を受けているとは言えそこは常人と幹部クラスの改造人間。大なり小なり、違いが出るというものだ。 「……む?」 それには例えば、人並みはずれた視力などが上げられる。 ゾル大佐の目が路肩に転がっているデイパックを見つけた。駆け寄って確認してみるが中に入っていたのは奇妙なカード一枚。 それに気付いた橘が自分のデイパックからそれと同種類のカード――ラウズカード――を七枚、つまり持っているだけ取り出す。 ……おかしい。 初めに橘の頭を掠めたのは疑問。それもそのはず、彼のいた世界ではまだスペードのジャック、イーグルアンデッドは封印されていないのだから。 だがすぐにその謎は氷解する。先ほどゾル大佐と共に解き明かした時間軸の違い、恐らくこれは以前封印されていたカードか遠くない未来で封印されたカードだろう。 すぐさま回収し、再び走り出す。幸いにも、戦いの場所はそこからそう遠くはなかった。 これだけ走っても息一つ乱さないゾル大佐の体力に思わず橘は身震いした。 「やはりか!」 到着してまず聞こえたのはゾル大佐の言葉。あたかもそこにいるのがあの二人だと確信していた様子だ。 「大佐、その言い草だとあれが誰だか分かっていたみたいだな?」 「当たり前よ、あれほどの力を持つのは仮面ライダーしか居らん!」 仮面ライダーという単語に橘の目が光る。 「あれも仮面ライダーなのか! つまりあのショッカーと対立している二人か!?」 「ああそうだ、我らショッカーの行く手を阻むにっくき敵、本郷猛と一文字隼人!!」 ゾル大佐が叫んだかと思うと、銃声と共にその一文字から血が零れ落ちる。 ここぞとばかりにゾル大佐は飛び掛ろうとするが、それを背後から橘が静止させる。 「待った大佐! 今彼らを襲うのは拙い!」 「離せ橘!! ショッカー最大の敵が隙を見せている、またとないチャンスなのだ。逃す訳にはいかん!!」 「ショッカーの敵はショッカー自身で倒してこそだ! 自分の敵を誰かに取られてもいいのか!? いまは癪でも彼らを助けるんだ!」 橘の言い分にしては筋が通っていた。故にこれもショッカーの名誉のため、そう自分に言い聞かせゾル大佐は渋々了解した。 それを確認し、もう障害はないと橘は確信し、叫んだ。 「待てッ! 大丈夫か!!」 ◆ 金居は目の頭を押さえ、険しい顔をした。 まさか策に引っかかったのが自分のよく知る敵、橘朔也だったとは全く持って予想外だった。 リスクを少なくするのが最優先だったが、この時点で自分が危険人物だと脇の軍服男に気付かれるのはまずい。 だが既に手遅れ。橘が自分に向かって静止をかけてきた事で自分が何かしらの面識があることを知らせてしまった。 ならば……荒っぽい事は好みではないが、致し方ない。口封じだ。 結論を決めると、体から二本の大剣、ヘルターとスケルターを取り出し――――東條を丘から突き落とした。 次の瞬間、橘は誰よりも早く走り出し、丘の下で東條を受け止めた。 「君! 大丈夫かッ!」 橘は東條を抱きかかえて呼びかける。意識もあるし、まともに動けるようだ。 「一文字よ! さっさとその小童と本郷を連れて行け!!」 眼を合わせずにゾル大佐は一文字に命令する。恐らく、一文字の顔は驚愕で染まっているだろう。 「勘違いするな! お前を助ける訳ではない!!」 ショッカーの名誉のためだ……と心の中で付け加える。やがて一文字が本郷を抱え、東條がそれについていく形でその場から離脱した。 そして残りは三人。改造人間と、アンデッド、仮面ライダー。 ケース5 改造人間×アンデッド×仮面ライダー 「変身。」 ギャレンバックルのレバーを引き、オリハルコンエレメントを展開、それを潜り抜ける。橘の体が紅い鎧に包まれ、その手には銃が握られていた。 ゾル大佐は初見の、橘自身と金居に取ってはもう見飽きたその姿。仮面ライダーギャレン。 「ウゥ―――――ァォォォォォォォォォォンッッ!!!」 ゾル大佐が雄叫びを上げると同時に、全身が毛皮に覆われた。その姿、狼の如し。 古くは中世に伝承が残る怪物の名を冠した、黄金の毛並みを持つショッカーの改造人間。黄金狼男。 「フン……下らないな。」 嘲笑とも取れる笑みを浮かべた金居が降りてきた。地面に着くときには既に装甲に覆われ、元の面影をなくしていたが。 文明が始まる以前から地球上に存在していた、ギラファノコギリクワガタの始祖。ギラファアンデッド。 本来ならこのような場に来るはずがなかった三人の闘争が――――始まった。 「ハッ!」 先手はギャレン。ギャレンラウザーでギラファを狙撃するが、弾は体に届く前にバリアで防がれてしまう。 「そのような攻撃は効かない!」 続いて狼男が跳躍し、バリアのない近距離からの攻撃を打ち込む。しかし、ヘルターとスケルターでいなされ、弾き返された。 「橘! こやつが貴様の言ったアンデッドか!?」 「ああそうだ! しかもコイツはカテゴリーキング、並みの強さじゃない!」 会話をしながら三枚のカードをラウズする。中身はファイア、パレット、ラピッド。 ギャレンはギラファめがけて駆け出し、射程距離内に入ったところで地を蹴り、空中からの狙撃を加えた。 「効かないと言っているだろう!」 スケルターを振りかざして炎を振り払い、腰につけた手榴弾にもなる鋏を投擲する。それはきれいにギャレンの顔に命中し、仮面にひびが入った。 ――……sion―― 電子音声が鳴るが、それは別の声によってかき消される。 「ッ!?」 それは驚愕にも似た声――――但し、上がったのはギャレンからではなくギラファのほうである。 背中に走る衝撃は、狼男につけられた引っかき傷だ。ギャレンに気を取られすぎて背後に隙が出来てしまった。 しかも本当の驚きはそれだけではない、ここからがギャレンと狼男の真の狙いだ。 「ギャレンが……二人ッ!?」 爆発の煙を超えて出てきたのは、二人のギャレンの姿だった。思わず身動きを止めてしまい、後悔した。 ギャレンの技には分身したまま爪先蹴りをする「バーニングディバイド」があったのだ……だが、まだ腑に落ちない点がある。 バーニングショットとバーニングディバイド、その二つのコンボ技を発動するにはギャレンラウザーのAPが足りない。 どうしても出すには、何かのカードでAPを回復させなくては……回復、そうか。思わず解けた謎に手を打ちたくなる。 答えは、先ほどの電子音声。ギャレンはフュージョン、カテゴリージャックのカードでAPを回復させたのだ。 どちらにせよ、この距離ではバリアは展開できない――――そんな事を考えながら、眼前に迫る炎の蹴りが容赦なくギラファの意識を奪っていった。 戦いが終わった後、橘は自然に変身が解けた後倒れこんでしまった。 駆け寄った狼男も程なくしてゾル大佐の姿に戻り、腕を見る。 「チッ、制限時間か。忌々しい。」 取りあえず、指揮系統がない鬱憤を晴らせたことには満足したが、新たなイライラが出来てしまったようだ。 このストレスは、何処で発散すればよいのやら。 【黎明】【G-3】 【橘朔也@仮面ライダー剣】 【時間軸:Missing Ace世界(スパイダーUD封印直後)】 【状態:疲労、気絶、二時間変身不可(ギャレン)】 【装備:ギャレンバックル】 【道具:基本支給品一式、ラウズカード(スペードJ、ダイヤ1~6、9)、レトルトカレー、特殊支給品×?】 【思考・状況】 基本行動方針:とりあえず生き残る 1:金居を封印する。 2:ゾル大佐と行動を共にする。 3:余裕があれば剣崎、志村との合流。 備考 ※ゾル大佐の体力に敬意を払っています。 ※部下の死は、とりあえず眼前の状況に対処するために忘れています。 ※参加者が別々の時間軸からつれて来られている事に気付きました。 【ゾル大佐@仮面ライダー(初代)】 【時間軸:三十九話開始直後】 【状態:健康、文明による精神的ショック。二時間変身不可(黄金狼男)】 【装備:なし】 【道具:基本支給品一式、特殊支給品×?】 【思考・状況】 基本行動方針:生き残ってショッカーを再興させる 1:金居を追いかける。 2:後ほど一文字と本郷を倒しに行く。 3:橘に『ケイタイ』や『コンビニ』についてもっと教えてもらう。 備考 ※基本支給品の携帯電話の使用方法を知りません(昭和の人ですので)。 ※参加者が別々の時間軸からつれて来られている事に気付きました。 ※変身制限に気付きました。 ※剣世界について大まかな知識を得ました。 ◆ 一方、金居は森の中へと吹き飛ばされていた。 体のあちこちが悲鳴をあげ、緑色の血液が止まる事を知らず溢れていた。 メガネはずれ、着衣は乱れ、おまけに鼻血まで出している――――およそ人には見せられない、小汚い姿だ。 だがこんな姿になっても彼は生きることを諦めなかった。アンデッドとしてではなく、一生命体としての生を。 不意に東條の事を思い出す。彼は自分の言った事をうまく果たしているだろうか。 ――――先ほど金居が東條と交わした契約は『ある程度の力を持つ参加者を一人でも多く間引く事』。 とは言え、脱出に必要な人材まで間引かれても支障が出る。故に間引く対象はある程度の力を持つ者、つまり自分のような異形の存在や仮面ライダーのみに絞った。 元より東條の目的は優勝だった事もあってか、すんなりと話が纏まった。一人で殺していくより、複数で殺していったほうが効率がいいと悟ったのだろう。 但し、東條の方からは『香川英行は殺さず見つけたら生かして置くように』との事だ。約束を破る気はないが、少しばかり興味もわく。 だからこそ橘と出会った時、わざと『初対面で、かつ自分が東條とあの男を襲っている』という三文芝居を売ったのだ。 ……現れたのが橘でなければ、もう少し疑りを持ったかもしれない。だが橘でなければ、このような醜態を晒す事はなかっただろう。 まぁ、全ては後回しだ。 力なく木にもたれこみ、意識が落ちる寸前に思う。願わくば、もうギャレンとは会いたくないと。 【黎明】【F-3】 【金居@仮面ライダー剣】 【時間軸:45話終了後。】 【状態:鼻血、気絶、二時間変身不可(ギラファUD)】 【装備:神経断裂弾が発射可能なライフル】 【道具:基本支給品×2、煤けた首輪、特殊支給品×?】 【思考・状況】 1:可能な範囲で殺し合いの内幕をさぐる。 2:橘とは会いたくない、というか知り合いに会いたくない。 3:東條が参加者を減らしてくれる事に期待。 4:利用できる参加者は利用し、障害となる参加者は状況によっては殺害する。 5:香川秀行に僅かな興味。 備考 ※神経断裂弾の残りの弾数、首輪の損傷具合は不明です。 ケースNEXT 猛獣に心はなく――― 「ゴホッ、グフゥッ」 「起きたか、本郷。」 やけに激しい咳をしながら、本郷の意識が覚醒する。 あの怪人はどうしたのか……と聞こうとするが、自分や一文字がこうしている以上危機は去ったのだろう。 ふと、一文字の背後にいる青年が眼に留まる。見かけは自分達と同年代、若しくは少しばかり若く見えた。 その視線に気付いたのか、一文字が青年を指差して説明する。 「彼は東條悟君。気絶したお前をここまで運んできてくれたんだ。」 「そうか……ありがとう。俺は本郷猛だ。」 本郷の名乗りに対して東條は軽く会釈をする……本郷は、東條の瞳の中に何か暗い物を感じた。 その光景を見て、一文字はようやく忘れていた物を思い出した。 「そういえば、まだ名乗ってなかったな。俺は一文字隼人、よろしくな。」 言葉と共に右手を差し出す一文字。口元には笑みを携え、真っ直ぐ東條を見つめている。 東條は軽く戸惑ったが、やがてその手を握ってこう呟いた。 ……さよなら、と。 ドスッ。 「……?」 突如耳に届いた、肉を裂くような嫌な音。 何事かと振り返ろうとするが、首が動かない、体が言うことを聞かない。 唯一動かせた目線を下に向けると、黄金色の金属――――角らしきものが見える。自分の体から。 痛みを知覚する前に理性が否応無しに理解する。ああ、自分は刺されたのだと。 相手を倒そうと体を動かすが……全く力が入らない。体から熱が消えていくのが手に取るように分かる。 重力に引き込まれるように体が地に伏せる。自分を呼ぶ声が……戦友の声が聞こえてくる。 気がかりは本郷と東條君……だが……どうやら俺は、ここで終わりらしい。一度理解すれば、意識が閉じるのは本当に早かった。 「本郷……人類の平和を……東條君のことを……」 必死に唇を動かして言葉を紡ぐが、どんどん声は消え入りそうになっていく。もう少し、もう少しだけ待ってくれ。 「……頼、む。」 最後の言葉は、ちゃんと伝わっただろうか。俺は駄目だが、きっとその後は本郷が、仮面ライダーが継いでくれる。 そう考えると、幾分か気が楽になってきた。視界が白に染まり、やがて何もかもが消えていく――――――。 「一文字イイイイイイ!!」 それが、彼の、仮面ライダー二号、一文字隼人の――――この世で迎えた、最後の思考となった。 【一文字隼人@仮面ライダー 死亡】 【残り45人】 「何故だ……何故一文字を殺した!?」 本郷は叫ぶ。戦友を殺した仇……東條悟に対して。 彼は見てしまったのだ。東條がデッキを取り出した瞬間、サイの姿をした怪物が川から飛び出してくるのを。 「お前は……どうしてこんな戦いに……」 「変身。」 本郷の会話の途中で東條がデッキを翳す。いや、そもそも言葉すら聞いていないといった方が正しいか。 瞳に映されたデッキと共にベルトが現れ、そこから装甲が重なり銀色の姿を現す。 きっと一文字は最後まで東條の闇に気付かなかったのだろう。それを哀れむ事は出来ないし、滑稽と笑う事も出来ない。 「へぇ、少し重たいけど、悪くない。」 現した姿は装甲を持つ仮面ライダー……違う、コイツは仮面ライダーじゃない。コイツは仮面ライダーの皮をかぶった怪人だ。 そうか。さっき感じたのはこの本性だったのか。瞳の中に見た闇は幻でもなんでもなく、紛れもない真実だったのだ。 一文字、コイツだけは、俺が倒す。決意を込めた拳で本郷はガイに立ち向かう。一文字のためにも、ここでコイツを倒すと。 だが、きっと、彼の言葉は届かない。なぜなら―――― 「さあ、僕が英雄になるために――――死んで。」 ――――彼は既に心を捨て去り、英雄を目指す歪んだ猛獣なのだから。 【黎明】【G-3 川沿い】 【本郷猛@仮面ライダー】 【時間軸:ガラガランダ戦後。ショッカー首領からショッカーの壊滅を聞いた後】 【状態:疲労(極大) 二時間変身不可(一号)】 【装備:無し 】 【道具:ラウズアブゾーバー】 【思考・状況】 1:ガイを倒す。 2:おやっさんの捜索 3:この狂った戦いを止めさせる。 備考 ※本郷は参加者達(少なくとも自分達)は違う時間軸から集められたことに気付きました。 ※V3ホッパーは一文字の遺体の傍に放置されています。 ※ライダーダブルキックの轟音が周囲エリアに響き渡りました。 【東條悟@仮面ライダー龍騎】 【時間軸:44話終了後。】 【状態:疲労大。1時間変身不能(タイガ)、仮面ライダーガイに変身中。】 【装備:タイガのデッキ、ガイのデッキ】 【道具:基本支給品×2、特殊支給品(未確認)、サバイブ烈火@仮面ライダー龍騎、芝浦の首輪】 【思考・状況】 基本行動方針:全員殺して勝ち残り、名実共に英雄となる 1:『ある程度の力を持つ参加者を一人でも多く間引く』。 2:できれば最後の仕上げは先生(香川)にしたい 3:殺した奴の首輪をコレクションするのも面白い 備考 ※東條はまだ芝浦の特殊支給品(サバイブ烈火)を確認していません 027 笑顔と君と(後編) 投下順 029 駆ける海堂 027 笑顔と君と(後編) 時系列順 029 駆ける海堂 020 ダブルライダーVSカブトムシ男!! ゴ・ガドル・バ 042 暗雲 020 ダブルライダーVSカブトムシ男!! 本郷猛 036 本郷猛変身不可能!! 020 ダブルライダーVSカブトムシ男!! 一文字隼人 015 蠢く甲蟲 金居 037 渦 010 犀虎の十分間 東條悟 036 本郷猛変身不可能!! 005 歪んでいる時間の道 橘朔也 043 Hypothesis and reality 005 歪んでいる時間の道 ゾル大佐 043 Hypothesis and reality
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手のひらの中 握りしめていたのは ちっぽけな勇気で 未来へと続く 直也の階段を 今から 駆け上がろうか 新しいステージへ 風のように駆け抜けて 思いを繋げて 僕らは一人じゃない 新しいステージへ 魂を響かせて 連れてくよ (GO!!) あの日 夢見た 景色は ここにある 直也カード
https://w.atwiki.jp/mugen_stage/pages/12.html
「MUGEN Stage Wiki(仮)」はElecbyteによるゲーム「M.U.G.E.N」向けに製作された、様々なステージの情報をまとめるためのWikiです。 ステージの情報をまとめるだけでなく、それらの情報に関連付けをして、ステージ自体の紹介や製作の助けになるデータベースとして使えるようにする目的で設立させていただきました。現在、仮運用中です。- 2017.02.02(2017.02.03更新) 管理人 mugen_stage(MS) 更新履歴 2017.02.03 | ステージ一覧にElecbyte様製作の「stage0」,「stage0-720」,「kfm」を追加しました。 2017.02.02 | 作成しました。今後情報を追加していく予定です。
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NEXT的戰鬥版圖主要以劇中的場面來設計。以下是可供對戰的版圖: ・サイド7/Side 7(機動戰士高達) ・ジャブロー/查布羅(機動戰士高達) ・グリプス内部/宇宙殖民區內部(機動戰士Z高達) ・アウドムラ/母艦甲版(機動戰士Z高達) ・フォン・ブラウン/月面都市(機動戰士高達ZZ) ・アクシズ/亞古捷斯(機動戰士高達 馬沙之反擊) ・ランタオ島/大嶼山(機動武鬥傳G高達) ・コロニー内部/殖民衛星內部(新機動戰記高達W) ・ゲンガナム/基加那姆市(∀高達) ・ヘリオポリス/希奈波里斯(機動戰士高達SEED) ・レクイエム/鎮魂歌(機動戰士高達SEED DESTINY) ・連邦軍 北極基地(機動戰士高達0080 口袋裡的戰争) ・サイド6/Side 6(機動戰士高達0080 口袋裡的戰争) ・鉱山都市(機動戰士高達 第08MS小隊) ・軌道エレベータ ラ・トゥール/軌道升降機(機動戰士高達00) 第二次解禁後可選擇的對戰版圖(前作版圖): ・平原(機動戰士高達) ・月面+コロニー/月面+殖民衛星(機動戰士高達ZZ) ・アクシズの核パルスエンジン/舊亞古捷斯核心(機動戰士高達 馬沙之反擊) ・ラフレシア+街/死亡之花+街(機動戰士高達F91) ・町+ジブラルタル/小鎮+直布羅陀(機動戰士V高達) ・各国混合(機動武鬥傳G高達) ・サンクキングダム/桑古王國(新機動戰記高達W) ・月面のマイクロウェーブ送電施設/月面微波傳送設施(機動新世紀高達X) ・平原+ホワイトドールの像/平原+White Doll神像(∀高達) ・震える山/震憟之山(機動戰士高達 第08MS小隊) ・ジェネシス/創世紀(機動戰士高達SEED) ・ディオキア+ローエングリン砲台/黑海沿岸都市+羅安格林砲台(機動戰士高達SEED DESTINY)
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「つまりはこれも、人間が作り出したゲームだって言うことだろ?」 冬木市ハイアットホテルの屋上。 月光が二つの影を照らしていた。その何方もが、人間の形をした、然し人間とは大きく異なる者達であった。 眼下に広がる冬木市を眺めるパラドは、子供のような笑いを浮かべながら屋上をふらりふらりと歩き回っていた。 聖杯戦争。英雄を召喚し、その力を以て願いを賭けて戦う蠱毒壺、願望機の争奪戦、殺し合いを以て成立する魔術儀式。命をベットして願いを掴み取らなければならないデスゲーム。 そして、異世界より招かれ、強制的にそれを演じさせられるパラド……であるが。実のところ、殺し合い自体はそこまでの心労にはなっていなかった。 彼等バグスターは消滅したところで、データさえ残っていれば復活することが出来る以上、死への恐怖というものが非常に希薄極まりないものであった。 その上、元の世界においてパラド達バグスターと、その協力者はそれと似たようなものを追い求めていた。願いを叶えるために殺し合いをする……究極のゲーム『仮面ライダークロニクル』。 最も、それと聖杯戦争は細かく見れば大きく差異がある。ゲームとしてパクリだなんて言うつもりは彼にはなかった。 それでも、一つ気に入らない部分があるとするならば。 「それに俺は無理矢理参加者として招かれたってことだ。まるで、人間達の玩具みたいに。なぁ、そういうことだろキャスター?」 また、"人間に良いように使われた"ということだ。バグスターは元々はゲームキャラクターとして、敵キャラクターとして、人間に倒されるためにデザインされた者達だった。 そして、パラドはそれを良しとしない。バグスターの運命を変える、人間達の手からバグスターを解き放つ……それこそが、バグスター達の"仮面ライダー"であるパラドが戦う理由の一つだ。 それ故に、この聖杯戦争に参加することになった、という事実よりも、無理矢理参加させられた、という部分があまりにも、気に入らなかった。 ガシャットギアデュアルを握り締める手に力が入る。そして、キャスター……そう呼ばれた男へとパラドは、その内心とは裏腹に笑顔のまま視線を流した。 「ええ。その通りですとも、パラド。言うなれば、我らはこの聖杯戦争というゲームに設定されたキャラクター」 「我らの役目はこの聖杯戦争に踊ること。数多の棋士達と対局を繰り返し、勝ち抜き聖杯の坐へと辿り着くことであります故」 その男は、仏僧であった。外見にも分かり易く、剃髪した頭に僧衣を纏っている。ただ、その手の中に握り締めるのは……囲碁扇子、と呼ばれる扇子であった。 落ち着き払った態度と穏やかな笑みを浮かべる……パラドをマスターとして召喚されたキャスターは、然してその声色、その立ち居振る舞いには抑えきれないまでの『楽しむ気持ち』が含まれている。 パラドのそれと酷似した、そう、それは幼子が"ゲーム"に取り組むかのような。 「……心が滾るな」 ガシャットギアを握り締めるその手に力が入る。 言うまでもないことであるが、戦うことが恐ろしいわけではない。ただ――――パラドには、キャスターのこともまた気に入らなかった。 彼は現状どうであろうとも、彼は人間の英霊だ。故に、腹立たしい。結局のところ彼もまた人間でしかなく、そしてこの聖杯戦争というゲームに自分を縛る枷でしかないのであり。 ――――PERFECT PUZZLE! ガシャットギアのダイヤルを回転させると、周囲にゲームエリアが展開され、ゲームは起動する。 選択するゲームは『パーフェクトパズル』。落ちてくるパズルを崩し、連鎖を狙うパズルゲームであり、そして。 What s the next stage? 「――――変身」 Dual Up! Get the glory in the chain! PERFECT PUZZLE!! 蒼き鎧を纏いて、二律背反の仮面ライダー、パラドクスは降臨する。 「俺達バグスターはもう人間の思い通りにはならない……まずはお前からだ、キャスター」 展開――――パズルピース型の強力なエネルギー弾が、キャスターへと向かっていく。その攻撃は、サーヴァントの魔力放出にすら劣らない。 対してはキャスターは、扇子を口元に押し当てながら、怒りに震えるパラドを見据え続け。その弾丸が放たれた瞬間――――それを、突き出した。 「むぅ、少々落ち着いてくだされ。私は、私達は、人である前に、サーヴァントである前に」 「――――"ゲーマー"でしょう?」 放たれた光の弾丸が消滅する。そして、その直後にパラドクスの目前に出現する。 それらは勢いはそのままに、方向を反転して真っ直ぐにパラドへと向かい――――その強力なエネルギー弾は、パラドクスの装甲へとそのまま叩きつけられる。 「何!?」 そして、その衝撃でパラドの身体はホテルの屋上から投げ出される。 パラドクスの装甲は頑丈だ、恐らくこの程度で致命傷に成り得ない……だが、パラドのゲーマーとしての性質が、無論此処で終わらせようとはしなかった。 周囲のエナジーアイテムが、パラドの正面に集まっていく。この落下の渦中に在りながら、それらは宛らパズルの如く、複数のアイテムを操作し、選択し。 『伸縮化!』 発動と同時、パラドクスの身体がまるでゴムのようにするりするりと伸びていく。 ホテルの屋上へとその腕が伸びていき、その端を掴むと、その腕が伸縮する勢いで、再度パラドクスはキャスターの目前へと辿り着く。 「これがサーヴァントの宝具ってやつか……」 「いや、そちらこそ。さすがは『天才ゲーマー』の起点とでも言いましょうか……」 再度、二人は相対し。 「はは、ははははははは!!!!」 そして、パラドは笑い声を上げた。 腰に装填したガシャットギアを引き抜いて、パラドは変身を解除する。 パラドの中にあった、キャスターへの不満はどこかへと消えて失せていた。パラドクスとは"そういうもの"でもあった。 冬木の町並みを眺めながら、両手を広げる。そして、実に楽しそうに、笑いながらキャスターへと問いかける。 「なぁ、この街には他にも色んなサーヴァント達がいるんだろ?」 「ええ、そうです。その中で比べたら、私など……いや、とてもとても。最弱と言っても差し支えないでしょう」 キャスターの返答に、満足そうにパラドは頷くと、足取り軽くキャスターの下へと向かって肩を軽く叩いた。 そのさまは、正しく新しいゲームを目の前にした子供のそれだ。どんなゲームが待っているだろうか、どんな攻略をしてやろうか、ああ楽しくてたまらない。そんな様だった。 聖杯戦争、サーヴァント。その存在はパラドの心を揺さぶった。聖杯という存在には興味がない。そんなものを使って願いを叶えるなんて、パラドにとっては「クリア特典を使って二週目を行う」ようなものだった。 故に、パラドは……無論、そこには『人間の為に作られたゲームをバグスターである自分がクリアして攻略して、鼻をあかす』というものも存在していた、が。 何より、パラド自身のゲーマーとしての心を、聖杯戦争というシステムは踊らせた。 「――――キャスター、あんたは何を聖杯に願うんだ?」 「いいえ、パラド。私もまたゲーマー。であれば、私はただ、サーヴァントしてこの聖杯戦争を楽しむのみ」 「ええ、今や私は人に非ず、聖杯戦争という碁盤の上にて生きるもの。であれば、攻略できない筈がない」 パラドはキャスターに問うて、そうしてキャスターは答えた。 嘘偽りない本性であった。本因坊算砂――――嘗てそう呼ばれていた男は、その生涯を碁という物に費やした、"ゲーマー"であるのだから。 であるとすれば、最早二人には幾らの言葉が必要であろうか。此処に揃うは天才ゲーマーが二人。ならば、やるべきことはただ一つ。 「仮面ライダークロニクルの前哨戦だ」 「この聖杯戦争というゲーム、超協力プレイで……ノーコンティニューで、クリアしてやるぜ」 GAME START! To be continued…… 【クラス】 キャスター 【真名】 本因坊 算砂 【ステータス】 筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:A 幸運:A 宝具 EX 【属性】 渾沌・善 【クラス別スキル】 陣地作成:EX 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。 キャスターは本来の陣地作成とは異なり、戦闘開始時に周囲一体を“盤面”とする。 これにより直接的に他者へと影響を与えることはない。あくまでキャスターがそう認識するのみ。 道具作成:C 魔術的な道具を作成する技能。 法力によって破邪の力を込めた礼装を作成できる。 【保有スキル】 一世名人:A+++ 三人の天下人を唸らせた、碁打ちの最高峰であり名人という言葉の起源である天才。 盤面上の全てを把握し、計算し、先読みする。 また、決して揺るがない盤面への計算と集中はあらゆる精神干渉を遮断する。 怨霊調伏:C “臨兵闘者皆陣列在前”の九字が成す、邪悪な呪いへの抵抗呪文。 成功すれば敵の魔術を封じ込められる。 【宝具】 『功成らずして、死ぬるべし』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ: 1~50 最大補足:1人 碁打ちの最高峰である、本因坊算砂の対局そのもの。 最早その打ち筋に未知はなく、対局相手のそれすらもキャスターにとっても思うがまま。 周囲一体、盤面となった部分における存在……生命体から物体、魔術、宝具、ありとあらゆる存在を認識し、それらの位置を操作することが出来る。 操作された物体は一切のラグを発揮させずにキャスターが選択する地点へと召喚される。盤面内においては上下左右が思いのままであり、重量にも左右されない。 対サーヴァント戦での攻撃力はこれ単体では一切存在せず、他の攻撃手段との併用によって真価を発揮する。また、サーヴァントであれば対魔力で抵抗することも出来る。 【人物背景】 安土桃山時代から江戸時代において活躍した棋士であり、仏僧。 舞楽宗家の加納與助の子として生まれる。8歳の時に叔父で寂光寺開山・日淵に弟子入りして出家。仏教を修めるとともに、当時の強豪であった仙也に師事して囲碁を習う。 かの織田信長に「まことの名人」と称され、今日まで広く常用され続ける名人という言葉の起源であるとされている。 本能寺の変においては織田信長と対局し、天正15年には徳川家康に招かれ、慶長8年には豊臣秀吉の御前にて名碁打と対局し、これを勝ち抜いた。 また、僧侶としては最高位階級である『法印』に叙せられる等、僧侶としても確かな実力を持っている。 ある意味では、碁というゲームをやりこんだゲーマーといえるだろう。 「碁なりせば 劫(コウ)なと打ちて 生くべきに 死ぬるばかりは 手もなかりけり」……この世界が囲碁/ゲームの世界であったならば、自分は絶対に死ぬことはなかったのに。 死の直前にそう思ったことから、聖杯戦争という『ゲーム』に組み込まれた自分を楽しんでおり、基本的にはマスターと同様、聖杯戦争を楽しみつつ『ゲームクリア』を狙う。 サーヴァントとしての攻撃能力はほぼ皆無であるため、宝具の使用によって戦闘能力が高いマスターをサポートすることを主な戦法としている。 【特徴】 剃髪をし、法衣に身を包んだ初老の男。 常に目の前の出来事をゲームとして楽しむために、穏やかに笑いながらも目の前の光景に対して現実味を一切持たないため、常に感情は一定である。 その口調は高位の僧侶として達観し、また惹きつけるものもありながら溢れ出る『ゲームを楽しむ』という無邪気さが複雑に混じり合っている。 【サーヴァントとしての願い】 聖杯戦争を楽しみ、勝ち抜く。聖杯を手に入れること自体が目的。 【カードの星座】 双子座 【マスター】 パラド@仮面ライダーエグゼイド 【能力・技能】 仮面ライダーパラドクス 二つのゲームが内蔵されたガシャット『ガシャットギアデュアル』によって変身する仮面ライダー。 起動とともに周囲にゲームエリアを展開し、必要ならばステージセレクトによって戦いやすいステージを選択し再現することも出来る。 『パーフェクトパズル』と『ノックアウトファイター』、二つのゲームの力を使うフォームへと変身できる。 また、両フォームに共通する性能として『相手の防御システムを一時的に停止させるプログラムを四肢から流し込む機能』が存在する。 パズルゲーマー Lv.50 『What s the next stage?』 身長:200.5cm 体重:110.5kg パンチ力:59t キック力:68.5t ジャンプ力:ひと跳び62m 走力:100mを1.9秒 パズルゲーム『パーフェクトパズル』の力を扱うフォーム。アイテムを全てエナジーアイテムに変換する等、エリア内の物質を操作する能力を持っている。 パズル型のエネルギーシールドやそれを射撃武器として飛ばす能力を持っているが、その最も驚異的な力はエナジーアイテムを自由自在に操作することにある。 本来自分から取りに行かなければならないエナジーアイテムを全て操作し、そして自由自在に操作することも可能。 また本来一度に一つしか使用できないエナジーアイテムを一度に三つまで同時に使用できる。 ファイターゲーマー Lv.50 『The strongest fist!』 身長:201.5cm 体重:151.5kg パンチ力:64t キック力:68.5t ジャンプ力:ひと跳び62m 走力:100mを1.9秒 格闘ゲーム『ノックアウトファイター』の力を扱うフォーム。両腕にスマッシャーが装備され、近接格闘戦での攻撃力が向上する。 このスマッシャーの内部には特殊燃焼装置「マテリアバーナー」が内蔵されており、腕を振っただけで火柱を吹き上げる以外にパンチと同時に接触した物体を爆砕することが可能。 格闘ゲームらしく、戦闘スタイルとしては一撃の重さよりも手数によるラッシュを優先した戦闘を得意とする。 【人物背景】 バグスターウイルスによって誕生したゲームの敵キャラクター『バグスター』達のトップ。 幻夢コーポレーション社長『壇黎斗』と手を結び、究極のゲーム『仮面ライダークロニクル』を完成させようと目論んでいた。 その目的は仮面ライダーエグゼイド『宝条永夢』と決着をつけること、そして攻略される側のバグスターから、今度は人類を攻略する側に回ること。 その戦闘力は凄まじいものであり、レベル50の戦闘能力も合わさって登場からマキシマムマイティXの登場までほぼ無敗とも言える程の戦績を誇った。 基本的には戦闘をゲームとして楽しみ、その様はまるで子供のようだが、反面非常に知略家であり、エナジーアイテムを巧みに使い分けてパズルゲーマーの性能を存分に発揮する。 【方針】 仮面ライダークロニクルの予習として、聖杯戦争というゲームを楽しむ。 【聖杯にかける願い】 宝条永夢と決着をつけるために元の世界に帰ること。 また、聖杯戦争を勝ち抜くことで人類が作ったゲームを攻略する。 【参戦時期】 第15話での3ライダーとの戦闘後。